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秋葉原の時代を6つにわけてみる:ノーガホテル秋葉原東京

今回はノーガホテル秋葉原東京の小泉総支配人に秋葉原という街の現在地と、ノーガホテルのお話を伺います。

街角で変わる景色
―ノーガホテル秋葉原東京に着任されて4年目との事ですが、小泉総支配人から見る街の印象はどうですか。

都内でも特に海外の方が多い街だなっていう印象があります。あと、雑多な雰囲気の街。角を曲がると店のジャンルが変わるし、通りごとに個性があります。ホテルの前の通りは「ジャンク通り」と呼ばれていて、名前のとおりジャンク品を扱うお店が集まっています。タクシーの運転手さんにも通じるぐらい有名な通りなんですよ。大通りにはフィギュアショップなどのメインカルチャーがありますけど、裏へ入ると昔からある老舗もあれば、マニアックなものが売っている専門店があったりする。裏に行けば行くほど面白い街なのかなと。赴任してからよく街を歩くようになったんですが、角を曲がるたびにイメージが変わる。そんな街です。駅の周りはそれこそ観光と商業エリアですが、その少し外角が働く人のエリアになっていて、そのさらに外側が住む人のエリアになっている。まさにこのホテルは、その狭間に立っているんですよ。

―住居エリアと商業の間、あとはそのジャンク通り。さきほどマニアックなとおっしゃってましたが、狭間に立っているなと実感する瞬間はありますか。
歩く方向で空気が変わりますし、このホテルを境に街の表情が切り替わる感覚があります。例えば西側で海外の観光客はあまり見かけませんし、東側も末広町を越えるとなかなか見なくなります。町会の方々とお会いするのも大体このエリアで、歩いていると知り合いに遭遇する、そんな距離感です。

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地域とつながるホテルに
ノーガホテルでは、地域とのつながりをすごく大事にしています。まずホテル開業前に商店や町会にちゃんとご挨拶に伺い、開業後もチームと一緒に街のイベントやお祭り、清掃活動などには積極的に参加しています。私自身も去年は 1年間町会の理事を務めました。新年会とか懇親会があれば顔を出して、とにかく地域のみなさんと交流することを心がけています。そのおかげか、ホテルのレストランにも地域の方が来てくださるようになって、ここ何年かで「ノーガさん」って声をかけてもらえる機会も増えてきましたね。

―こうした積極的な取り組みは個人の哲学ですか。それとも会社の方針でしょうか?
ホテルのコンセプトとして、地域とのつながりはすごく大切にしています。私たちには「街を、人を、元気に。たった 一つのホテルから。」というビジョンがあります。そのため、新しいホテルをつくる際、まず街を歩き回るんですよ。商店とか工房など何百っていう方々にご挨拶して、「こういうホテルをつくりたい」とお話しする。そこで面白そうって共感くださった方たちと一緒にプロダクトを作ったり、イベントを企画したり、新しいつながりが生まれていきます。これは秋葉原だけではなく、上野や京都のノーガホテルも同じです。
あとは僕自身が人と話すのが好きだっていうのもあります。(笑)
町会の方々とSNSでつながっていて、「飲みに行きませんか」と連絡が来ることもあります。担当者によって濃淡はあるかもしれませんが、人との関係づくりは大切にしていますね。

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―企業理念もありつつ、個人として能動的に取り組んでいた結果、街の方たちの交流が継続的になっていったわけですね。
どちらかというと、ビジネスよりもコミュニティとしてのつながりが強いですかね。人と人なので話が合えば仲良くなりますし。それに私は3年と、比較的長く総支配人としてこのホテルにいるんですよ。神田祭の本祭は2年に一度なので、着任期間が2年だと 一度しか経験できないこともありますが、僕は何度か関わる事ができました。今後ははちゃんとノーガホテルの半纏も作って、お祭りの時はチームも着て、宿泊されているお客さまにも着ていただいて、一緒に神輿も担いでもらいたいなと思っています。

街のスペシャリストを育てたい
―今後の展望について教えてください。
我々は会社員なので、異動や入れ替わりはありますが、この街のことをジャンルごとに深く知る、スペシャリストがいっぱい欲しいなと思っていて。例えば食事のことを聞かれた時には詳しいチームメンバーを紹介しますとか、レコードやアートを買いたいって言われた時に、量販店じゃなくてヴィンテージショップを案内するとか、なんなら「一緒に行きましょうか」とか。それぐらいのフットワークの軽いチームが理想です。ノーガホテルは大きなホテルではないので、チームが街へ出て行くきっかけを提供して、街とお客さまをつなぐハブみたいな役割をより濃くできたらいいなと思いますね。

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実際、客室に置いているドリップコーヒーもチームメンバーが地域のコーヒー店と交流したことがきっかけで生まれたものなんです。開業前に揃えたものだけじゃなく、新しいつながりから生まれることもあります。客室に置いているプロダクトの多くは、地域の職人さんやお店がつくったものです。個人のお店が世界中へ発信するのって大変だと思うんですけど、ホテルの客室に置くことで世界中のお客さまに手に取っていただける。気に入ったら買って帰ってくれることも。地域のお店とお客さま、双方にとって良い循環が生まれるプロダクト作りっていうのは、このホテルグループに入って初めて知った魅力の一つです。

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―チーム育成の中で心がけていることはありますか。
一番大切にしているのは、個性を消さないことです。僕は若い頃「自分が 10人いたら楽だろうな」と思ってたんですよ。同じ考え方なら説明しなくても伝わりますから。けどそれだと、個性は1個しかなくなってしまう。それよりも10人いたら10個の個性があった方がずっと面白い。ノーガホテルは音楽・アート・食で言葉を越える企画を大切にしているのですが、音楽にめちゃくちゃ造詣の深いメンバーもいれば、アート好きもいる。食なら誰にも負けないというメンバーもいます。だから個性を尊重して、一律に揃えず、得意分野を伸ばしていきたい。あとは基本的な力は身につければ、チームとしてあらゆることに対応できると思っていて。チームと話をする時も「あなたらしさは失わないでね」と必ず伝えるようにしています。

僕は何もしないと言いながら、シャカリキに街やチームとコミュニケーションを取る小泉総支配人。街角で見かけた際はぜひお声掛けを。

Profile

プロフィール
ノーガホテル 秋葉原 東京
総支配人
小泉 勝