日本庭園で水音を楽しむために仕掛けられたもので、古くから愛されている水琴窟(すいきんくつ)。
水琴窟の仕組みは、水盆に溜まった水に水滴が落下し甕の空洞に共鳴。
そうすることで発する静かな音色は、五感に響きわたるような美しさを奏でる。
その音は均等なリズムではなく、いわば"ランダム"な音色。
特に冥想や禅といった、心を静めて無心になる場面では、
無音ではなく、水や風など自然の音色が耳に入ることで、より集中できる、とされる。
『NOHGA HOTEL KIYOMIZU KYOTO』のメディテーションルームでは、
陶芸家・谷口晋也氏が作陶した水琴窟を設置。
伝統的な京焼を踏襲しながらも、ユニークさと先鋭的なアイデアを造形に落とし込んだ谷口氏を代表する作品だ。
洗練されたフォルムと美しい音色。そして、日本の美意識のひとつである「わび・さび」を感じられる水琴窟をぜひご覧いただきたい。